自閉症の人たちは、法が守れます。
きちんと彼らに合った教え方をすれば。
障害のある子どもたちを
一人の善良な社会人として
生きていけるように育てている方たちのために。
自閉症者の犯罪を防ぐための提言
刑事告訴した立場から
浅見淳子 著
1,200円+税
――目次――
○――第一章 はじめに 刑事告訴した立場から なぜ今この本を書こうと思ったのか
○――第二章 考えてみよう 自閉症者は犯罪を犯しやすいのか?
●第一部 自閉症者は犯罪を犯しやすいのか?
犯罪と障害の関連がないとする主張の根拠を疑ってみる
多発した犯罪
偏見を助長するのは、事件ではない
問題なのは、犯罪未満の小さな迷惑
支援者の本音が見えにくい
障害者を「増やす」ことが支援の拡充なのか?
あるべき支援像を巡って「手さぐり」が続く
予算分捕り合戦での不利な戦い
●第二部 どういう自閉症の特性が、社会にとって危険なのか?
「犯罪と障害は関連がありません」と断言していいのか?
「人の気持ちがわからない」ことが即加害に結びつくのだろうか?
「人の気持ちがわからない」とは「心の闇」というほどのものではない
お互いに悪意ある深読みをしている
暗黙の了解がわかりにくいということが加害行為につながる?
では、どんな特性が加害行為に結びつくのか?
「障害者」になることのデメリット
では高リスクな人たちとは?
○――第三章 何があったか
奇妙なこと言って回る人がいる
大暴れ期と景気
「訴訟を起こそう」
自分勝手な要求には折れない
「障害者である」という甘え
民事勝訴では被害は止まらない
強制捜査
「反省も謝罪も求めません」
起訴
「刑事告訴は成功」と思った理由
嫌いな人間への対処の仕方
サバイバーとして
○――第四章 法的トラブルに巻き込まれない大人になるために
共存のための加害防止
法的トラブルは、避けたほうがいい
ネット時代だから気をつけておきたいこと
自他の区別をつける
自分がコントロールできるのは自分だけ
「自分は血肉を持った存在である」と知る
他人も人間だと理解する
「努力しなければ手に入らない」ことを覚える
他人も血肉を持った存在である
華やかな仕事につく必要はない
地道な仕事の大事さを説くのが社会人としての務め
「仕事しろ」
他人の不幸を実現する権限は誰にもない
他人の成功と折り合いをつける
自閉症者にフェアに接しよう
社会は本当に理解してくれないのか?
いざ自分が自閉症者による法的な被害にあったときには
共存のための言論活動